どれくらい知ってる?年末年始の変わった風習

ディレクターズコラム


どれくらい知ってる?年末年始の変わった風習

年越しお蕎麦はいつ食べる?元日には何をする?年末年始には様々な恒例行事が待ち構えていて、大体どの家庭も似たような過ごし方をする。が、一風変わった習慣がある地域も全国にはチラホラ。今回は20代〜40代にアンケートを実施し、その中でも珍しかったものを紹介する。


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フライングではない!北海道では「おせちは大晦日から」

おせちは一般的には元旦から三が日にかけて食べるものだが、北海道では12月31日に食べるのが一般的!この習慣の元になっているとされるのが「年取り膳」という風習だ。旧暦では1日の始まりは日暮れだったため、大晦日に新年を祝ってごちそうを食べていた。北海道ではこの風習の名残で大晦日におせちを食べる家庭が今でも多いのだとか。

リアル版「君の名は。」山神信仰の残る地域

千葉県の南房総地域では、まるで映画「君の名は。」のような風習が残っている。
実家が山間の集落にあるという女性からは「年末は近隣の山へ登り、一年の感謝を込め榊と水または御神酒を山神様に奉納している」との体験談が。体験者の実家は農業を営んでいることもあり、毎年30日ごろに家族で山に登り(家長の参加はマスト)、その後はのし餅(杵つき餅)をつくる。そして、新年を迎えるとその餅を畑の四隅に埋めて五穀豊穣を願うのだそうだ。
山神信仰が根付いている地域は日本各地にあるため、この集落以外でもこうした行事が代々受け継がれ大切にされているのかもしれない。

実際の畑(左)と山頂(右)の様子。この地域では山神様を「いずな様」と呼んでいるという。

ざくざく→ そば→もち→とろろご飯

福島県会津地方では大晦日〜三が日に食べるものがそれぞれ決まっていて、大晦日は郷土料理「ザクザク」(大根や人参、こんにゃく、ニシンなどを角切りにして煮た汁物)と新巻鮭(塩漬けの鮭)、元日はそば、2日は餅、3日はとろろご飯を食べる。(そばと餅の順番が逆の地域もあり)
会津では家でラーメンのスープを作って食べる家庭も多く「うちではそばじゃあエネルギーが足りないので、元旦からラーメンを作って食べる」との声も…。

新巻鮭

【番外編】ちょっと我が家のルール

おせちではなく「中華」

ルーツが中国系だという家庭では、年始には豪華な中華料理が食卓を彩るそうだ。
中でも特徴的なのは、スープから自宅で作るビーフン。牡蠣や海老などの海鮮からとった出汁でビーフンを煮た後、たっぷりの具材と共に炒めて食べるのが毎年の恒例行事なんだとか!中華鍋いっぱいに大量に作るので、元日だけでは食べ切れないことも。そんな時はごま油で炒め直して食べると、食感がパリッとして、「むしろ2〜3日目の方が美味しい」という。

ちなみに中国では年始ではなく旧正月(春節の前後7日ほどが祝日として連休になり、2024年は2月10日〜17日)をお祝いするが、こちらの家庭では日本の正月と旧正月どちらもしっかりお祝いしているらしい。

クローゼットをマスキングテープで埋め尽くす!

年始は1年の目標を立てる絶好の機会!書き初めなどをする人は多いかもしれないが、こちらの家では年末のうちに翌年の目標を夫婦でなんと50個ずつ、計100個考えて、マスキングテープに書き出しクローゼットに貼る儀式が恒例らしい。

クリアしたものからはがしていくため、達成状況が一目瞭然。ジャンルごとに色分けされたマスキングテープがおしゃれなので、もはやインテリアの一部にすら見えてくる。

目標は立てるが「結局達成したのか、なんなら何が目標だったかもよくわからないまま1年が終わる」という人はぜひ真似してみてはいかがだろうか?