【5番札】灼熱サウナに天然温泉!味変気分で色々楽しめる銭湯

ディレクターズコラム


【5番札】灼熱サウナに天然温泉!味変気分で色々楽しめる銭湯

初心者サウナーが都内のサウナを数珠つなぎで巡る本企画。鶯谷の「萩の湯」店主におすすめされたのは同じ台東区の銭湯。過去イチ熱い(?!)灼熱のサウナに、工夫を凝らしたお風呂の数々!思い出すとすぐにでも行きたくなる、お気に入り施設に今回も出会うことができた。


TIMELINE編集部

編集部ディレクターによるコラムをお届けします。


“銭湯区”の天然温泉

今回訪れたのは、台東区日本堤にある「湯どんぶり 栄湯」。前回取材した「ひだまりの泉 萩の湯」オーナーによると、台東区は銭湯の数が多く各施設が切磋琢磨しあっているため、全体的にクオリティが高いとのこと。実際に区のHPによると、台東区には21軒の銭湯があり(2024年6月時点。うち1軒は休業中)、人口および面積に対する銭湯の数が都内で最も多いそうだ。「萩の湯」もかなり満足度の高い施設だったので、期待を膨らませて取材へと向かった。

案内してくれたのは、3代目店主の梅田清治郎さん。
入り口でまず目に入ったのは「天然温泉」という文字だ。
湯どんぶり栄湯で使われている水は全て地下から汲み上げた天然水なのだそうだが、「メタケイ酸」という温泉成分を含んでいるのだそう。つまり、温泉で洗い温泉に浸かれるということ。なんて贅沢な施設なのだろうか!

湯どんぶり栄湯 店主・梅田清治郎さん

10種以上の湯船は味変気分で

「湯どんぶり」という特徴的な名前は梅田さんの父の代に付けたもので、「具材を変えて様々な美味しさを楽しめるどんぶりのようにお風呂もいろんな種類を楽しんでほしい」という想いを込めているのだそう。

その名の通り、男湯は11種類、女湯は12種類のお風呂が備わっている。超高濃度炭酸泉に、ジェットバス、座風呂、電気風呂、ミクロバイブラ、薬湯(生薬などを使った風呂)…と、ここまでは他の銭湯にもありそうだが、特徴的なのは露天風呂。奥に大きなどんぶり状の湯船が2つあり、手前にも湯船が広がっている。さらにこのお風呂、保温効果や毛穴の汚れを取り除く効果が期待される微細な泡「ナノファインバブル」が溶け込んだお湯だという。ただでさえ天然温泉なのに、さらにナノファインバブル…これは気持ち良さそう!

薬湯。週末には企業とのコラボ湯なども実施している。
開店前にナノファインバブルが生成される様子を撮影させてもらった。
みるみるうちに泡が広がり、数分で全体が真っ白に!

銭湯の域を超えるハイクオリティサウナ

湯どんぶりの売りは温泉だけではない。ここのサウナは、もはや銭湯であることを忘れるほどのクオリティ。男性は木の香りがするサウナ室、女性は岩塩のレンガが積まれたサウナ室となっている。入れる人数は男女ともに十数人。銭湯サウナとしてはなかなかの広さがある。

男性サウナはストーブ2台を完備!!
女性サウナは奥に広い。赤く光っている部分が岩塩。

これらのサウナは2017年5月のリニューアルで新設されたもの。これまでもサウナはあったが、敷地の増設に伴って男女ともに空間を広げることに成功。その後もアップデートを繰り返し、2023年には15分に1回作動するオートロウリュとオート熱波を完備!!これらが作動するとサウナ室は100℃を超える超高温になるとのこと。これはサウナー界隈でも話題になり、かつては地元の人が多かった客層に若い世代が続々と加わっていったという。

熱波に驚愕!!湯どんぶりサウナ体験記

取材に加え、プライベートでもサウナに入るようになった初心者サウナー(筆者)。様々な施設に入る中で「熱い方が好きかもしれない」ということに気づき、必ず上段に上がるようにしていたので、店主・梅田さんに「サウナは熱い方が好きですか?」と聞かれ、「熱いサウナに慣れてきたので、温度が低いとぬるく感じちゃいます〜」なんて調子に乗っていたのだが、この発言を後悔することとなる。

露天風呂の奥にあるどんぶり風呂は、入るとザバーっとお湯があふれる。自宅のお風呂にはない気持ち良さ。

まずは全身を洗い、湯船に浸かる。シャワーのお湯も天然温泉ということで、肌当たりが柔らかくしっとりとするような感じ。数種類ある内風呂や店主こだわりのナノファインバブル露天風呂も気持ちよくて最高〜!サウナに入る前にすでに大満足だったが、準備を整えていざサウナ室へ。

オートロウリュ装置。どんぶりに水が溜まり、それが溢れることでサウナストーンにかかる仕組み。

入った瞬間はまさにオートロウリュとオート熱波の真っ最中!いつものごとく最上段まで上がってみたが…これがびっくりするくらい熱く、ほんの数十秒で滝汗状態!普段なら10分前後じっとしているが、5分ほどでギブアップ(くれぐれも無理は禁物)。温度が低いとぬるく感じるなんて強者ぶっていた筆者だったが、ごめんなさい、ものすごく熱かったです。

続いて外にある水風呂へ…温度は16℃で少し冷たく感じたが、ここの水風呂、超気持ちいい…。「美泡水風呂」と書いてある通り、底からぷくぷくと泡が吹き出しており、その感覚が強すぎず弱すぎずとても心地よい。休憩も外気浴ができるうえ、椅子の角度がちょうどよく、幸せな気持ちに浸ることができた。
ちなみに女湯には常温の電気水風呂も完備されていて(外気温によって温度が変動、取材時は24℃)、電気を流さずに普通の水風呂としても楽しめるので、冷たすぎるのが苦手な人にもおすすめだ。

その後、2回ほどオートロウリュ&熱波にトライしたが、2回とも10分もたずに退散…でも着替える頃にはあの熱さが恋しくなり、近いうちに絶対にリピートしようと心に誓った。

そして驚くべきことに、湯どんぶり栄湯はリニューアルから10年経たずして再びサウナのアップデートを控えているという。
「男湯は露天風呂のあるスペースに2階を作り外気浴スペースを広げます。女湯には薪のトレーラーサウナを新設しようと思っています」と店主。・・・なんだって?!薪サウナは、サウナ特化型の施設で一度だけ入ったことがあるが、薪の燃える香りとパチパチとした音に最高に癒され、大好きになった。それが銭湯で楽しめるとなったら、これはもう通うしかない。
「サウナは自分の好きなようにやっています。次のリニューアルも楽しみにしていてください」と梅田さん。萩の湯の店主が言っていた「切磋琢磨」とはこのことか…。進化が止まらない銭湯サウナ、次回の記事もお楽しみに!♨︎

湯どんぶり栄湯

東京都台東区日本堤1-4-5
平日/土曜 14:00~23:00
日曜/祝日 12:00~23:00
いずれも22:30 最終受付
http://sakaeyu.com/