ディレクターズコラム
【3番札】露天風呂にアトラクションのような水風呂も!サウナーからの視線も熱い東上野の銭湯
初心者サウナーが、おふろ屋さんのおすすめサウナを数珠つなぎで巡る本企画。2カ所目の「電気湯」店主におすすめされたのは、東上野の銭湯。そこは高温のサウナに趣向を凝らした水風呂、日替わり湯に広々とした露天風呂までもを備えており、サウナもお風呂も心ゆくまで楽しめる場所だった!
CONTENTS
露天風呂が魅力の町銭湯
東京メトロ銀座線の稲荷町駅から徒歩3分、宮造りの外観が特徴の「寿湯」にやってきた。筆者は約半年前にサウナにハマったのだが、先輩サウナーと話す中で何度か名前を聞いたことがあり、気になっていた場所の一つだ。
薬師湯の兄弟銭湯
店主は長沼亮三さん。初回に取材した「薬師湯」店主と3兄弟で、長男が薬師湯、次男が台東区の萩の湯、そして三男の亮三さんが寿湯を経営している(東京の銭湯界では“長沼3兄弟”として名高い)。寿湯も薬師湯同様、3兄弟の祖父がこの場所にあった銭湯を買取り代々経営してきたそうだ(最大ではなんと9軒の銭湯を所有していたらしい!)。※薬師湯の記事はこちら→♨︎薬師湯
空を見上げて温まる
特徴は都内でありながら大きな露天風呂があること。特に男湯は10人入っても十分ゆったりとできる広さで、かなり開放的だ。元々は風呂を沸かすための薪置き場だったそうだが、2010年ごろに燃料をガスに切り替えたことでスペースが空き、露天風呂へと改装したのだそう。都内でここまで広い露天風呂を持つ銭湯は珍しいそうで、サウナだけでなくお風呂を気に入って訪れる客も多いようだ。
高温サウナに水風呂ジャグジー!
寿湯のサウナは男女ともにドライサウナで、温度は男湯98℃、女湯88℃となっている。それぞれ一度に8人ほどが入れる広さで、過去2回取材した薬師湯や電気湯よりも広々しているなあというのが第一印象。テレビが設置されているのも個人的には嬉しいポイントだ。男湯にはこのほか、体に塩を塗って入る「塩サウナ」も備えられている。
水風呂は男女ともに地下水を汲み上げており、温度は20度前後。ジャグジーのように気泡も噴き出ており、見ているだけでも気持ちがよさそう…。さらに男湯には、まるでアトラクションのような「洞窟水風呂」なるものが!露天風呂の増設中に追加でスペースが見つかり、このような神秘的な空間が生まれたのだそう。
銭湯サウナならではの楽しみ方で
サウナブームが訪れてからは特に男性からの注目が熱く、特に夜の時間帯は若い人が多く訪れるようになったそう。満足度が高いのは、「サウナだけでなく、お風呂も充実していて楽しめるから」と店主は分析する。今はサウナに特化した施設も多く存在しているが、「街のお風呂屋さん」だからこそ湯船も存分に楽しんでもらいたいという。毎日徹底的に清掃をしたり、年間約50種類の日替わり湯を実施したりと隅々まで力を入れている。
いざ、寿湯でサ活
ここまで中を見させてもらい、サウナ欲がかなり高まってきたきたところで、実際に入ってみることに。実はこのコラムを書くようになってから取材以外にも頻繁にサウナに入るようになり、どうやら自分は熱い方が好きだということが分かった。そのため、階段式になっているサウナの場合は必ずといっていいほど上の段に座るようになったのだが、寿湯のサウナは想像よりも熱く、一瞬「あれ、これは10分持たないかも…?」と思ったほど。でも入っていると熱さが気持ちよくなって、結局12分計(短針が12分で1周するサウナ用の時計)がまるっと1周するのを見届けてから水風呂へと向かった。
水風呂は冷たすぎずぬるすぎず、本当に気持ちの良い温度。ジャグジーの泡が程よく体に当たり、思わず水風呂の中で「ととのい」そうだった(もうちょっとわかりやすく言うと、全身がリラックスしまくって白目をむきそうになった)。
露天風呂スペースでの外気浴も心地よく、ぼーっと空を見上げながらしばし幸せなひと時に浸った。
寿湯店主のおすすめサウナは?
次なる取材先を決めるために店主にいつもの質問をすると、名前が挙がったのは亮三さんのお兄さん(3兄弟の次男)が経営する「萩の湯」。おすすめポイントは「都内最大級、最集客銭湯です。こんな銭湯を作りたいとイメージする人は何人もいますが、作る勇気があるのはアニキだけです!!」とのこと。一体どんな施設なのだろうか?次回は萩の湯編!どうぞお楽しみに♨︎